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2017年1月20日 (金)

これから日本中で起こる「賃貸格差」

先日、銀行が12億円の物件をもってきました。

その一週間後には、うちの事務所を出入りしている大手ハウスメーカーの

営業マンが13億円の物件をもってきました。

どちらも広島駅から近い物件だったので運用できる自信はあるのですが、

バブル崩壊による毀損額を算定すると今はなかなか・・・

ということで、今回は不動産市況の現状確認と今後の投資戦略について

書いてみましょう!

 

ネット社会では知識が必要なくなる。

10年以上前はこんなことを言っていた人がたくさんいました。

しかし、現実にはそうはなりませんでした。

いまやネット上の情報は、知識のある人だけが活用できるものなってきましたね。

分かる人にはわかる、(騙されていることが)分からない人にはわからない。

情報の読みわけができない大量の人達こそ、商売人がカネを得るための

標的媒体にされていると言えます。

これらの本質を一言で表すと「リテラシー」

教養の低い人は情報を解釈することができません。

大手社員ニューリッチ手前の層で非常に多くみられますが、

不動産業界ではこの層を一つのターケットにしています。

そんな本質も織り込みながら、続けて書いていきます。

 

前回の記事では低成長過剰供給社会についても触れました。

その代表的業界が不動産でしょう。

世の中は常に行き過ぎへ向かって進んでいきます。

ですから、いずれ限界に達し軌道修正を余儀なくされるときがやってきます。

その新たな方向性にこそ重要な意味がもたらされるのです。

現在起きている不動産バブルは、昭和末期の現象とは背景が異なっています。

この内容は、普段から顧問先の方々に申し上げているとおりです。

 

まずは、物件過剰供給の問題…

ここ数年は特に、大手ハウスメーカーを中心に

賃貸マンションやアパートの提案が過熱しています。

いわゆる平成27年改正(平成25年度税制改正)で相続税における

基礎控除額の引き下げが大きなネタとなり、新たに相続税を納める

可能性がある団塊世代たちが新ターゲットにもなりました。

資産家とは呼べない新層の出現で目先の市場は拡大した格好です。

なかなか事業性融資が伸ばせず、また低金利で収益性が低下している銀行が

アパートローンに活路を見出そうとするのは仕方のないことだと思います。

オーナー、銀行、ハウスメーカーの思惑が一致した結果、

賃貸物件の過剰供給は更に加速しました。

しかし、これには後遺症が待っています。

困るのは、オーナー、銀行、ハウスメーカーの順です。

これは、末端原理とも言うべきでしょうか。

一番困るのはオーナーです。

 

特に相続対策でアパートを建築する場合には、

既に持っている土地の上に建てようとしますから、

立地条件のことを考えていません。

(計算上の)「相続税対策」にはなりますが、

「相続対策」にはなりません。

減少させた相続税額相当額が事実上手元に残らないということです。

では、そのお金はどこに逃げているのでしょうか?

この場ではちょっと書けませんね(^_^;)

やり方を誤ると、実は対策にはなっていないのです。

これが、過剰供給の裏に隠された相続対策上の問題だと言えるでしょう。

過剰供給によって、立地条件の重要性は増すばかりです。

既に、局所的に激しい賃料低下が起きている地域があります。

これは、日本全国で見られ始めていますが、

やがて局所的ではなくなっていきます。

  

これから日本中で起こるのが「賃貸格差」です。

利回りだけで物件を判断する投資家は全くの素人です。

この層が不動産業界から見た場合の「お客様家主」であり、

最終ジョーカーを引かせるのに最も優れたターゲットなのです。

では、不動産投資はもう終わりなのでしょうか?

決してそのようなことはありません。

もう一度言いますが、これから起こるのが「賃貸格差」です。

みんなが沈没することを格差とは言いません。

物件過剰供給と人口減少によって引き起こされる不動産市場の顛末は

おおよそ見えています。

水面下の地形をよく見ることが重要なのです。(物事のたとえです)

新設住宅着工戸数、空室率の推移などを確認すれば、

今後の賃貸市況が他人ごとではないことは明らかです。

重要なのは、問題点を認識した後、

その対処方法を知ることができるかどうかということではないでしょうか。

方向性がいつ転換してもおかしくない局面にあります。

いつでも対応できるよう賢明な意思決定を心がけましょう!

 

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